Small "Sob" Stories about My English | Hamamatsu English School | |||
英語と出会って半世紀。 神保昌幸の「英語と私、ちょっと切ない話」… | ||||
コンピューターは… > 名詞 / 過去分詞 / 動詞 / 時制と相 / 前置詞 / 言葉の配列には、決まりごとがある。英語の場合、そのひとつが、「過去分詞は、それが行為を表す場合、『(冠詞)+過去分詞+名詞』という名詞句に生じることはできない」という制約だ。
この制約に反することなく言葉を配列しようとすると、「称賛されている人物」という内容を表そうとして、下記のようにすることはできない。
l a praised person
上記の配列では、「(いつということはなく、まさにそのとき)称賛された人物」といった不自然な内容になる。正しくは、「(いつということはなく)称賛されている―感心され、敬服の念を持たれている―人物」といった内容になるよう、次のように配列する。
l an admired person
言葉の配列についての決まりごとは、その習得に際し、決まりごとの内容や、従事する言語活動において求められる技能などによって対応が異なる。
この制約では、思考や感情を汲み取ろうとして、読んだり、聞いたりするといったような場合、あるいは、それらを伝えようとして、書いたり、話したりするといったような場合、制約の背後にある規則性に目を向け、他の決まりごとと関連付けながら、表現の仕組みについて理解を深めていくことになる。
その「他の決まりごと」のひとつが、中学校で学ぶ「現在形」についての制約のひとつで、「未来を表す単純現在形は、それが表す事態が不定の期間にわたって続くことを表す副詞句と共起できないか、共起すると文の内容が不自然になる」というものだ。
この制約に反することなく言葉を配列しようとすると、下記のようにすることはできない。
l The computer is down by 10:00 tomorrow.
上記の誤った配列では、「コンピューターは、明日の10:00時までには停止すること―始まる時刻は確かだが終わる時刻が不確かで、ひとつの出来事とは言うことができないこと―になっている」といった不自然な表現になる。正しくは、次のように配列する。
l The computer will be down by 10:00 tomorrow.
また、下記の配列は、文脈によって正誤の判断が異なる。
l The computer is down before 10:00 tomorrow. 何がどうなっているのか、決まりごとの中には習得にひどく手古摺(てこず)るものがある。あれこれ工夫してみるが、途方に暮れることが珍しくなく…ちょっと切ない。
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